【クロックタワー3】~「監督 深作欣二」が送るホラーゲーム~15歳の誕生日を控えた勇敢すぎる少女の物語。

映画界の巨匠『深作欣二』氏がゲーム内のGCムービーを監督するという自身初のジャンルに挑んだのが70歳の頃。いくつになってもチャレンジ精神を忘れない監督が最初から最後までかかわった作品としては、『クロックタワー3』が最後の作品となった。

映画界の巨匠、深作欣二監督がゲームの中で生きるキャラクターの生き様をどのように表現したのか。クロックタワーシリーズ未経験、深作欣二監督作品は『バトルロワイヤル』だけという両者両作の知識が浅い私が、ちょっとしたきっかけでプレイするに至った本作『クロックタワー3』をざっくりレビューしていく。

本作をざっくり紹介

・『仁義なき戦い』シリーズを手掛けた映画界の巨匠『深作欣二』が監督を務めた作品。
・ジャンル:【ホラーアクションアドベンチャー】
・発売日:【2002年12月12日】
・開発:『カプコン、フラグシップ、サンソフト』
・対応ハード:PlayStation2

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◇ストーリーや世界観

舞台は2003年イギリス、ロンドン。

学校の寄宿舎で暮らすアリッサの元に母から1通の手紙が。そこに書かれていた内容は

「アリッサ、15歳の誕生日が過ぎるまで、どこかに隠れていて。」

不安になったアリッサは言いつけを破り実家へ戻るとそこには・・・

 

◇ゲーム内容紹介

『探索&謎解き&追跡者からの逃走+除霊』

・探索&謎解き
  取得できるアイテムは回復などの消費アイテムから除霊に必要なキーアイテムまでいろいろ。基本光っている。
  謎解きはキーアイテムを使用したり装置を動かしたり順番にこなしていく必要がある。絡まった糸をほどく感じ。


・追跡者からの逃走
 上記の探索や謎解きはほぼ追跡者に追われながらこなす事になる。『精霊ビン』に詰まった聖なる液体をふりかけ一時的に行動不能にしたり、一定時間透明になるアイテムなどを駆使して素早く目的地へダッシュ!


・除霊
 追跡者の他にも敵はいる。その場で亡くなり未練を残した亡霊が彷徨い主人公を襲う。地縛霊のような感じ。亡霊は未練の元となるアイテムを遺体の近くに戻してあげると成仏し、攻略の助けとなる消費アイテムを置いて逝ってくれる。

 

◎注目ポイント

パニックメーターが命運を分ける!

アリッサが身体や精神に何らかの脅威を感じたとき、画面左上のパニックメーターが増加する。メーターは主に
 ・敵に接触した時。
 ・敵の攻撃がアリッサの近くで空振りした時。
 ・敵の攻撃がアリッサに直接当たった時。
などで上昇する。

メーターがMAXを超えると動きが慌ただしくなり、謎解きのアクション操作に制限がかかるだけでなく、死へと直結する危険な『パニック状態』になってしまう。パニック状態では時折、恐怖のあまりその場で立ち尽くしてしまう。そして、敵の攻撃を受けると即GAME OVER。

パニックメーターは時間と共に緩やかに減少するだけでなく、消費アイテム『ラベンダー』を使用すると勢いよく減少する。ここぞ!という時に思いっきり嗅ごう。

「ラベンダーベラベンダー」って言葉、流行らなかったっけ?と思い検索するも出てこず…私だけの流行だったようです。口当たりの良い言葉なのであなたもいかがですか?いやですか?そうですか。

 

追われるだけにあらず!裁きのボス戦!

一人の追跡者との逃走劇が佳境に差し掛かると、精霊のビンが割れ、持ち手を持つとそこから光が伸び『弓』に変化。魔法少女のように変身はしないが、特殊な能力を手にした主人公のボス戦が始まる。


ボスの紹介後に戦闘開始ィ!!!

殺傷人数26人。懲役年数が体力になっている発想はお面白い。体力ゲージの長さは悪い事をした量にもなるのでヴィラン側の悪さの度合いを視覚的にも表現出来ていて良かった。


ボスの攻撃をかわしつつ弓矢で攻撃。矢は溜めて放つことで相手を光の鎖で拘束する事ができ、複数当てると『はりつけ状態』にすることができる。はりつけ状態の敵に攻撃すると特殊攻撃のムービーが始まり大ダメージ!

天に放たれた矢が空に魔法陣を展開。そこから稲妻のように輝く矢が、拘束された敵に向かって雷のように落とされる。まさに裁きのいかずち。

逃げて回避して撃つ。ヒット&ウェイの戦闘で成敗の瞬間が!

 

▢クリアタイム目安

クリア時間は7時間40分ほど。
何度もリトライしてのクリアタイム。IGTは3時間ほど。

 

◎総評

 鍵がかかっている扉を調べると鳴るSEがPS版、PS2版バイオと一緒に感じた。ドアを開ける時のカメラワークや移動すると連動して動くカメラワークの感じなどは『バイオハザードアウトブレイク』みたいだった。

 要素が追加されると都度テキストによる説明が挟まるので少しずつ要素を覚えていく親切さが良かった。

 追跡者から逃げつつ謎解きをしなければいけないので、リトライ前提で攻撃を受けながらどこかな~ここかな~なんて迷いながらやっていたので恐怖心よりも謎が解けないだるさの方が序盤から勝ってしまい、後半はもう慣れたもので。トータルで怖かったのは序盤のハンマー男だったな。ドアを開けたらいきなり攻撃された時はビビった。

 主人公が敵を対処できないゲーム性において、敵が出ていないタイミングで隠れる事ができるポイントに遭遇すると「この先隠れる必要があるのか~いやだな~こわいな~」と出ていていないのに今後の出来事を想像して恐怖を感じる。クロックタワー3は敵が出ている時が怖くなくて、出てきていない時にBGMが消えて無音になるタイミングが一番怖かった。

 不運な事だが、ムービー中に合計4回ほどフリーズに遭遇した。中古品だがプレイする前にディスクをチェックするとめっちゃ綺麗で問題無し。しかしとあるムービーシーンでは完全に停止してしまった。その前にも少しだけムービー中に止まる瞬間はあったものの動いてくれたのだが「なぜなにどうして?」と困惑。セリフがリフレインされるようにフリーズしちゃうものだから本編よりこっちの方が怖かったかも?対策を施したら無事に?進んでくれたので一安心。

対策した記事はこちら!

 

クリア特典に「本編のムービーをいつでも見る事ができるモード」が解放されるのでそこでもう一度問題のムービーを再生してみると結果は同じくフリーズしながら再生された。。。もうこのディスクはだめかもしれない・・・プレイは正常に出来るのでムービースキップすれば問題なく遊べるんですけどね。ディスク版 or ダウンロード版の論争もあるけど、正常にプレイしたいのに物理的ダメージにより問題が出てしまうのならダウンロードの方がよいのかもな~と。所持しているゲームをデータ化できるのならそうしたいですね。物理的所持欲求を満たしつつプレイは正常に出来る!完璧だ!

 クロックタワー3は常に画面が暗いのでグレアのモニターを使っている私は追跡者に追われながらもう一人の追跡者の顔も見る事になって現実的につらかった。もう10年以上も使っているモニター(D端子入力が付いている液晶モニター。音量調整のボタンを押すと入力切替してしまうほどお茶目な相棒)なので買い替えのきっかけに。そろそろモニターアームとやらにも手を出してみようかな?

 私はこれがクロックタワーシリーズ初プレイだったので特に問題は無いが、クロックタワーファン的にはがっかりの内容だったという噂を聞く本作。説明書を開くとまず目に飛び込むのは2ページにわたり「監督 深作欣二」とデカデカと書かれるほど本作のメインは監督の作る映像。それに付き合わされる形となったシリーズモノなのでファンの心情はなんとなく理解できる。だがムービー部分は非常によく動き、まったく飽きさせないほど演出が細かい。椅子に座る主人公のつま先の角度が微妙に変わった瞬間を目撃してしまった時にこのゲームは動き一つでもキャラクターが今感じているであろう感情を表現しているのだろうな~と思った。私自身、生の舞台を見ていた過去があり、2段あるステージ上の壇にはそのお城のお偉いさん。下の段に使用人が土下座をしているというシーンで、お偉いさんが使用人をバカにするようなセリフを発している時に使用人の指先がパーからグーに徐々に変わっていったのです。客席から観ても今注目されるべきはセリフを発しているお偉いさんなのでこんな小さな変化なんて正直見ていないだろうし、見ている人がいない可能性だってある。それでも、握りこぶしを作るという使用人の小さな変化に、確かに感情の動きを感じたのです。ゲームにおいてはあからさまにフラグとしてシーンの一部に違和感を覚えさせるような演出はあれど、必要かどうかで言えば必要ないであろう感情をのせる細かい動きはコストに見合わないので普通はやらないもの。(決めつけ!)だからこそゲームの中で生きているキャラクターを、生きている人間が確かに演じているという芝居感を覚えるクロックタワー3は見世物としては非常に面白かったです。

デニスは良い動きしてたな~。

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